旅日記 J モニュメントバレー


西部劇の撮影やCMなどでもよく舞台にされる、かの有名なモニュメントバレーだけれど、
実はここは ナバホ・インディアンのRESERVATION( 居留地 )内にあるのだ。
グランドキャニオンなどのようにアメリカの「国立公園」という位置付けではない。
あくまでも彼らの居留地内として独特の雰囲気がある。

ビジターセンターへ向かう 砂ぼこりの舞う細い道路の両脇には 
ネイティブアメリカンの工芸品などを扱う店がある。
薄いボードでできた掘っ立て小屋のような風体の間口の狭い建物が並ぶ。
真っ黒な犬が徘徊する。


パーキングに車が入るなり、こちらに何人かのインディアンの男性たちがやってくる。
パーキングの周囲がいくつかのブースのようになっていて
(これも色とりどりのベニヤ製・ちょっと駅前の宝くじ売り場風)
そこでガイドツアーの呼び込みをしているのだ。
着いたのがもうぎりぎりの時間(日が傾いたころ)だったせいか 
彼ら以外に人影はほとんどない。

このバレー内はある程度一般観光用に開放されている地域と、
彼らの案内なしには立ち入れない地域がある。
観光客は自分の車でも入っていけるが(ただし道はかなり悪い)
それでは限界があるらしい。

せっかくだからとツアーに入ることにした。
(価格はひとり20ドルらしかったが、値切った。(いくら値切ったか忘れたけど))
値切ったせいかどうかわからないけれど、
乗せられたのは小さなガタガタのジープだった。
運転手兼ガイドはジョー(もちろん英語名)。
彼ももちろんバレーに住む ネイティブアメリカンの青年だ。
私たち4人とジョーの5人も乗るのはかなり無理がありそうだったが・・(かなり苦しかった)
その小さなジープに押し込まれて出発する。


巨大なメサ(岩の台地)の間を土ぼこりをあげて進むジープ。ほとんど他に人影や車は見えない。


↓メサにたたずむ陽子

ジョーの運転してくれたジープ。


アナサジ・インディアンが遺したといわれる岩壁のペトログリフがあちこちに。



暮れてゆく空



インディアンの横顔(のように見える)
(すべてのメサは英語名でガイドされるが彼らが呼ぶ名前は本当は違っている。
たしかここは彼らが雨乞いをする岩でありこのメサの上に4つの湖があったらしい)



ここは「風の耳」と呼ばれる



ところどころに ホーガンと呼ばれる ドーム型の家がある。土の「かまくら」のようなもの。
実際に彼らはそこに住んでいるらしい。
すべてのホーガンは真東に入り口がある。
東から(太陽の昇る方向)から よきエネルギーがはいってくるのだそうだ。

どんどん日は傾き、もはや 広大なバレー内は 私たちだけの貸切状態になってしまった。


つづく