旅日記 Lロングドライブ
(モニュメント・バレー ・・・バンデリア国立公園・・・サンタフェ)

モニュメントバレーは アメリカのユタ州・アリゾナ州・コロラド州・
ニューメキシコ州という4つの州の境がちょうど直角(十字)に交わる 
「フォーコーナーズ」の近くにある。
ここは いま旬の石 セレナイトが最初に発見された場所でもあり
この地球に光を下ろすための 
なにかしらの ポイントになっている(と私は思う:2000年9月24日現在)。
13の月の暦を作ったホゼ・アグエイアスの呼びかけで
ハーモニック・コンバージェンスのセレモニーも行われた地である。(たぶん)
ネイティブアメリカンが作ったというわれる「地上絵」も多くみられるらしい。

この荒野での朝日をみて早々に私たちは長距離ドライブに向けて車に乗り込んだ。
次なる目的地は ニューメキシコ州 サンタフェ。
メンバーのひとり るりがひとあし先に翌日 
ニューメキシコのアルバカーキ空港から 帰国するのだ。
それまでに、サンタフェの町を見てみたいということもあり、
夕方までにサンタフェに着かなくてはならない・・・
163号線でKayentaまで戻り、そこから東へと160号線、64号線をひた走る。

モニュメントバレーに似た荒野と奇岩に挟まれたような 道がつづく・・・
途中、遠くに 青くけむったように シンデレラ城のような 岩があった。
気になりつつ1枚だけ車から写真を撮った。


強く印象を受ける山(岩?)で 近くに寄ってみたかったけれど先を急いでいたこともあり
そこへ続いていそうな道もなかったので 遠くにながめただけで通り過ぎた。

山間を走るときは風がかなり冷たかった。

途中で寄った 小さなガソリンスタンドでは 面白いおじさんが 
コーヒーをただで飲ませてくれたりした。
(へんな品揃えのお店で、宇宙人とかUFOの写真とかがいっぱいあった)
UFOを見たことがあるかと聞いたら
 「もちろんさ。 この店の裏でねえ・・・」と説明してくれた。

その店にいたのはすごい短時間だったはずなのに
いつのまにか
おじさんの3回の離婚暦とか払っている慰謝料の額まで知っている私たちなのだった・・・

ともかく先へ。。。

サンタフェまでの道はいくつかルートがあり、
メインのハイウェイをやや遠回りしていくコースと
ローカルな道で最短距離を行くコースがあった。

アメリカでは高速道路の渋滞はまずないので、
100キロ以上出して走れる大きな道路のほうが絶対に早い。
だけれど、やはりローカルな道のほうが味わいがある。
(日本も同じだね)
それに遠回りするのは性格上好きではないのだ。
(この性格は時にあだになる・急がば回れという言葉をこのあと痛感することになる)

もちろんという感じでローカル・ロードを選ぶ。
いい感じの森林地帯にさしかかったとき、そこでまさかということが起こった。
それまで影も形もなかったはずの「雪!」
雪が積もっている。

もはや戻ってルートを変えることはできない。
(もうサンタフェに着く手前のはずなのだー)
だがしかし、道路は凍結している。アイスバーン。
山盛りではないけれど 雪がうっすらと積もった坂道・・・。
たしか レンタカー屋のお兄ちゃんは 4駆を強く勧めていたっけ。
ツーソンでは猛暑でみんなプールで泳いでいたしまさか隣の州で
雪なんて とたかをくくっていたが・・・

肝試しのような気分でハンドルを握り 
カーヴの度に祈りを捧げつつ先をすすむ。
(かなりこわかったです。
でも運転しているわたし以外はみんなけっこう景色を楽しんでいたような気がする・・
またこれがスイスみたいな森林と湖と雪と・・・という美しいところだった)
あとでここが有名なバンデリア国立森林公園であったことを知る。

こわかったけれど
雪道の峠をぬけた後の山間の風景はほんとうに印象に残るほど 
美しかった。
青い空の下でほっとしつつ、みんな黙って風景に心を奪われていた。
その風景とそのときに流れていた音楽をずっと忘れないだろう。
峠を越えたころ眼下に サンタフェの町が見えてきた。

サンタフェは2年半前に来て5日ほど滞在したところで、
そのときからとても気に入っているかわいい町だ。
アドービ造りの家々や緑や 
インディアンジュエリーやクラフトの店もたくさんあって散歩がたのしい。
またネイティブのアーティストだけでなく世界からアーティストが
集まっていて、ギャラリーも数多くある。
ここではみんなショッピングを楽しむ 「女の子」に戻っていた。

ここで、前回も来た 
気に入っているメキシカンレストランにみんなでいくことにした。
今回の旅では、レタスのハムづつみとか、
ベーグルとクリームチーズとかの質素な食事が多かったので(美味しかったけど)
4人でのラストディナーとして ちょっと豪華な食事をしたのだった。

満足したあと、手ごろなモーテルを見つけて泊まった。
(前回滞在したのと同じところ。朝食付きでたしか4人で90ドルしなかったと思う)

明け方 るりをアルバカーキ空港まで送る。

翌日は恵美ちゃんが帰ることになっていた。
自然食品屋さんにいったり
なぜかフランス料理のビストロに入ってムール貝を食べたり
のんびりと過ごした。

夜、恵美ちゃんは 山盛りの荷物を ベッドの上に並べて 私たちに譲ると言い出した。
もともと荷物が多かった恵美ちゃんは行く先々でお買い物を楽しみ、
もうその品物が山となしていた、荷造りに途方にくれたらしい。

笑う以前にその思い切りのよさに唖然としたまま寝てしまった。
だってその朝に喜んで買い込んでいたものまであったんですよ。
それをもう「手放す」という。
ずらっと並んだその量にもびっくりでともかく唖然としたまま眠りにつく陽子と私でした。

朝になったら いつのまにかその膨大な荷物はすっかりスーツケースに収まっていた。

(写真)魂の旅仲間 魔法使いのえみちゃん と くまちゃん先生。
かけている毛布(?)は
えみちゃんのお買い物のひとつ。「アーティストになる方法」がかかれている。

つづく(旅日記Lサンタフェータオス・最終日へ)