旅日記6 セドナへ
カーサグランデ→ フェニックス →セドナ
毎日南下していた国道を今日は反対に北上してゆく。
フェニックスを過ぎ、ひたすら北へ。
西に分かれて山間を少し走ると そこが 聖地セドナだ。
山間の緑のなかを走っていると山の間から
セドナ独特の真っ赤な岩山が見えてくる。
最初に見えるのが「ベルロック」というヴォルテックス。
ヴォルテックスと呼ばれるエネルギースポットのような場所が
セドナの村を囲むようにしていくつもある。
インディアンの聖地でもあり、宇宙基地のようでもあり
ちょっと不思議な風景の村。
ガネーシャのような岩がベルロックを見下ろしている。
写真:ねじれている木
小さな十字路を中心にクリスタルショップやエンジェルグッズのショップ、セラピールームなどが並ぶ。
岩山の上に立つと、足が熱くなる。
確かに太陽に焼かれた岩山なのだけれど
川に侵食されてできたらしい独特のかたちといい、
この濃い空気といいちょっと不思議な気分にさせられる。
エネルギーを強く感じる場所では、そこに生えている木がぐるぐるとねじれている。
2年前に訪れたときこのエネルギーの質はわたしは少し苦手で、
人が言うように「気持ちいい」という感じではなかった。
あたまのなかまがぐるぐるしてくるようで空気も重く、
きつかった思い出がある。
(まあ、そのころちょうど妊娠初期で
「つわり」中だったのでそれもあると思うのだけど)
ベルロックの麓で岩に寝転び、空を見上げた。
クイントエッセンスを使って瞑想する。
誰かが来た感じがした。
それは「父」だった。
1年ほど前に、前世療法のようなものを受けた。
そのときに見たヴィジョンのなかで出会ったことのある
そのときの生での父親だった。
そのとき、10歳くらいの少女だったわたしは、
インディアンと白人の混血児でどちらからも差別を受け、
双方の闘争の狭間で孤独を感じていた。
ネイティブであった母とは生き別れていて
白人である父によって引き取られて育てられていた。
(父は、ネイティブアメリカンたちに自分たちの
文化教育をもたらすために来ていたようだった)
とても知恵があり、包容力と、双方への理解があり、
わたしは彼のもとでは護られとても安心感を
与えられていたというものでした。。
前世療法では、ここまでのことしかわかっていなかったのだけれど、
旅に出る10日ほど前に、夢の中であるシーンがフラッシュバックした。
地図の上に血が飛び散るような感じで、「父が死んだ」と情報とともに
ショックが襲ってきた。父は、暗殺のような感じで、突然 紛争がらみで殺された!
そのショックが大きく甦り
この地域に旅に出ることになっているのもなにかのかかわりがあるのかもしれない・・・と思った。
突然無念の死を遂げたはずの父はとてもやさしく、すでに癒されていた。
そして、ベルロックに座っているわたしのもとに来て、微笑んでいた。
いつのまにか暖かい涙が流れていた。
前回ここへ来たときはたった2年半ほど前だったのだけれど、個人的にそれから
いろいろなことがあり、そのときと現在までは長い道のりのように思える。
父の存在がその道のりをずっと見守ってくれていたことを感じた。
つづく